はじめに:投資に身構えてしまうあなたへ
もしも「投資」と聞いて、ちょっと身構えてしまうなら——その気持ち、すごくわかります。
私もかつては「投資なんてお金に余裕のある人がやるもの」だと思っていました。
また、「短期間で大金を動かすなんて怖い」とも感じていました。
そんな私も投資を始めてもうすぐ2年半。
続けられている理由を振り返ると、実は投資に近い感覚はずっと前から身近にあったのです。
それが、学生時代から続けていた「定期預金」。
この経験が、私の“投資の土台”になっていたと感じています。
学生時代に始めた定期預金
定期預金は、学生の頃にバイトを始めて銀行口座を作った時、キャンペーンの説明を聞き興味を持ったのがきっかけでした。
「定期預金なら元本割れがなく、金利も当時の私には十分魅力的」だったからです。
私は控えめに、でも最大限に攻めたいタイプ。
バイト代の月平均を低めに見積もり、少ない月があっても続けられる金額にしました。
私が選んだ定期預金は、決まった年数まで崩せないものだったので、手元に余裕が残る金額(月2万円)に設定しました。
積み立てで気づいた“お金との付き合い方”
実際に定期預金を始めてみると、それはまるで「毎月の支払い」のような感覚でした。
普通預金の残高はあまり増えないように見えても、定期預金の口座には確実にお金が積み上がっていく。
だからこそ、普通預金にある分は「自由に使えるお金」として、気持ちに余裕が生まれました。
期日を守るのが苦手な私は、普通口座に余裕が出たら定期預金口座に数か月分まとめて入れていました。
そのおかげで、自然と「口座の使い分け」も身につきました。
また、やってみて初めて気づいたのが金利の仕組み。
最初は「満額に金利が付く」と思い込んでいましたが、実際には積み立てたお金に順次金利が付く仕組みで、これは大きな学びでした。
お金が「手元に見えない場所で貯まっていく」という感覚も、最初は不思議でした。
でもそれが大事だと気づいたのです。
財布のひもは緩みにくくなり、大きな買い物や気が進まない誘いも落ち着いて判断できるようになりました。
振り返れば、これは“先取貯金”のようなことを自然とやっていたんだなと思います。
定期預金の経験が投資にどう活きたか
そんなふうに、定期預金で「積み立てる」感覚や、お金を“見えないところに置く”ことに慣れていたのは、投資を始めるときに大いに役立ちました。
投資という言葉には“特別な知識”や“大きなお金”が必要というイメージがあり、勉強してから……と迷った時期もありました。
しかし、少額から始める積立投資は、自分がやってきたこととそう変わらないかも——。 「積立投資は定期預金の延長線上にある」と感じたことが、踏み出す後押しになりました。
実際、投資は定期預金より将来のリターンが期待できる点も魅力です。
ただ、積立投資は長期間続ける前提で、解約(=売却)のタイミングによっては元本割れのリスクもあります。
だからこそ、「絶対に使わないお金」で始める必要があります。
私は、かつて定期預金で積み立てていた金額(月2万円)を参考にしつつ、控えめにして月5,000円からスタートしました。 「無理なく続けられる金額」と思えたからです。
ちなみに、定期預金は途中で解約しました。
社会人になるタイミングで引っ越し費用が必要になったからです。
もともと使う予定のないお金だったので、「このために貯めていたのかも」と納得できました。
最後まで続けられなかったのは残念でしたが、「続けてよかった」という満足感のほうが大きかったです。
そして社会人になってからは、「次は投資で積み立てよう」と自然に気持ちが切り替わりました。
今続けている投資とそこから得たこと
現在は積立投資に加えてETFも始めています。 (ETFとは、上場している投資信託のことです。)
積立投資からほんの少しステップアップし、株に少し近づいた感覚があります。 少額で定期買い付けし、定額で購入するスタイルは積立投資と似ています。
少額で始めてよかったと思うのは、始めたからこそ得られた学びや、「時間を味方にする」という考え方が少しわかってきたこと。
また、制度など難しい話も少しずつ知識として入ってくることです。
一度に全てを理解するのは難しいですが、繰り返し調べたり実践することで、自分事として具体的にイメージできるようになってきました。
さらにもうひとつ実感しているのは、これまで積み立ててきた金額と期間が自分の自信につながっていること。
「少しずつ続けてこれた」「ちゃんと積み上がってきた」という実感が、お金の不安を小さくしてくれています。
もちろん将来の不安が完全になくなったわけではありません。
でも、少しずつの行動が確実に不安を和らげていると感じています。
まとめ:気になるなら、少額から「やってみる」も選択肢
投資は自己責任。 定期預金のように「絶対に減らない」保証はありません。 最終的に信じられるのは、自分だけ——そういう現実もあります。
だからこそ、興味があるなら早く「小さく始めてみる」ことをおすすめします。
どんなに少額でも、実際にやってみて初めて見えるもの、感じられることがあります。
「気になるけど、よくわからないから怖い」——そんな人にこそ伝えたいのは、 “怖くない方法”や“ダメージの少ない始め方”もあるということ。
無理のない金額で、小さく始めて、知識を深めたり調整しながら、自分に合ったスタイルや金額を見つけていけばいいと思います。
世の中にはいろんな投資方法がありますが、私にとって始めやすかったのは、 **定期預金のように「定期的に・定額で積み立てる投資」**でした。
少額でも時間をかけて少しずつ。 それが私の“投資のはじまり”であり、“お金との向き合い方”の第一歩だったと思います。
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